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一括投資と積立投資はどちらが有利なのか

最近は、投資初心者の間でも「つみたてNISA」や「iDeCo」等の積立投資制度が普及してきているため、毎月の給料から少しずつ投資をしているという方は多いと思います。

 

投資をする際の資金の拠出方法は、積立投資の他に一括投資というものもあります。一括投資は特に若い方にとっては馴染みの少ない投資方法かもしれませんが、一括投資の方が効率よく投資ができることも事実です。

 

そこで、本日は投資の際の2つの資金の拠出方法である一括投資と積立投資を比較して、どちらの方が有利な資金の拠出方法なのかを考えてみます。

 

■どちらが有利な投資法?

 

 

一括投資と積立投資では、どちらにもメリットデメリットが存在します。

一括投資は大きな金額を一度に投資することになりますので、慣れていないと心理的な負荷が大きいというデメリットがあります。

また、換金するときに投資対象の資産が投資した時よりも値上がりしてないと基本的には損失となってしまうため、特に値動きが大きい資産に投資をする際はリスクが大きくなります。

 

その一方で、初めから大きなお金を投資することになるため、運用の効率としては積立投資よりも良くなる場合があります。

 

積立投資は毎月一定金額ずつ投資をするといった、小さい金額から投資が始められる投資手法です。手元にお金がなかったり、大きな金額を投資するのに心理的なハードルを感じる方にとっては向いている投資方法といえます。

ドルコスト平均法といわれる手法も使えるため、特に値動きの大きな資産に投資をする際に効率的に安い価格で投資商品を購入できるということもメリットと言えます。

 

■安い時に大量仕入れするドルコスト平均法

 

 

前述したドルコスト平均法は別名、定時定額購入法とも言います。では、このドルコスト平均法は具体的にどのような仕組みなのでしょうか。

 

ドルコスト平均法とは毎月(定時)一定金額(定額)ずつ投資商品を購入することで、価格変動がある商品を割安なときに多く割高なときに少なめに買うことができる投資手法です。

例えば1万円を毎月積み立てることを決めた場合に商品の価格が以下のように値動きしたとします。

 

10000円⇒5000円⇒20000円⇒5000円⇒10000円

 

すると、購入できる商品の口数は、1口+2口+0.5口+2口+1口で合計6.5口です。ここまで5回の買い付けをしたため、積み立てたお金は合計5万円。そのため、商品の平均取得単価は以下のようになります。

 

50,000円÷6.5口≒7,692円

 

この間の商品の平均価格は10,000円のため、割安に商品を購入できたことになります。このように価格変動が大きな資産を購入する場合、ドルコスト平均法は心理的負荷が少なく割安に商品を買える手法として非常に有効です。

 

■投資効率が優れているのは一括投資

 

 

しかし、ドルコスト平均法にもデメリットがあります。その一つとして、投資商品を購入するのに時間がかかるということが挙げられます。

例えば投資に回す予定のお金が120万円ある時に、毎月1万円を積み立てることにした場合はすべてのお金を投資するまでに10年間という膨大な時間がかかってしまいます。

 

それならば割安に買うことよりも、10年の間の投資商品の値上がりの可能性を考慮して最初にまとめて投資した方が良い、と考えることもできます。
先ほどの例で言うと、最初の1ヶ月目では1万円しか投資をされておらず、一括投資で120万円が投資されている状態と比較すると、商品の値上がり時に得られる利益が全く異なってくるのです。

 

どちらの投資手法もそれぞれメリットとデメリットを併せ持っています。そのため、どちらの投資手法が良いかということは一概には言うことはできません。

しかし、一般的に資産が乏しく、これから資産形成をしていく若い方は積立投資の方が相性が良いということは私の感じるところです。

実際に、私も毎月一定金額ずつ積立投資をすることで資産を形成していき、相場下落等のチャンスがあれば一括投資をするという方法で投資をしています。

 

どの投資手法で投資をするのが良いのかは、ご自身の状況や、景気の状態、どのような投資資産に投資をするか等によって変わります。

若くてこれから資産形成に取り組むという方は、積立投資をメインにしつつ、場合によっては一括投資も組み合わせていくことで効率的に資産形成をしていくことができるかもしれません。

 

 

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